A Life with a glass of wine

慌ただしい毎日でも1杯のワインがあれば。人生を豊かにしてくれるワインと日々の記録。

タルティフレットを作るの巻

タルティフレットとはチーズ教室で知ったフランス、サヴォワ地方の郷土料理。


サヴォワ地方とはフランス東部、イタリアとスイスに接する山岳地帯。
そのサヴォワ地方で大人気なチーズであるルブロションを使った冬に人気の料理。
簡単に言ってしまえばジャガイモのチーズグラタン。

それだけ聞くとなーんだ、という感じで味も想像がつくような気もする。
しかし、私のチーズの先生曰く「一番好きなチーズ料理」とのこと。
山ほどチーズ料理を食べてきたに違いないであろう先生が、一番好きという、チーズ料理。それだけでもかなり興味がわく。

そして、フランスでは人気すぎて各地でその土地ならではのチーズを使った類似の料理があちこちにあるらしい。アルザスだとマンステールを使ったマンステフレットとか

うーん、ただのジャガイモのチーズグラタンなのに?
何でそんなに人気なのか?

とても気になったのでルブロションを手に入れて作って見ました。

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これがルブロション。

緑のマークは、フェルミエ(=農家製、自分のところの牛のミルクで自分のところで造る、ワインで言うところのドメーヌ的な)のルブロションにつけられるカゼインマーク。カビではなく、食べても大丈夫。知らないで見ると一瞬ギョッとするけど・・。

材料と作り方(2人分)

 ルブロション 1/4個
 ジャガイモ 2個
 ベーコン 50g
 玉ねぎ 1/4個
 にんにく 1/2片
 生クリーム 100ml
 バター 10g
 塩 適量
 胡椒 適量

 

1 ジャガイモを皮付きのまま蒸す(茹でても)
2 玉ねぎを薄くスライスし、みじん切りにしたにんにくとともに、バターでしんなりするまで炒める
3 大きめのマッチ棒程度に切ったベーコンを加えて炒める
4 蒸したジャガイモをカットし、3に加えて軽く絡める
5 生クリームを入れて3分ほど弱火で煮る
6 塩と粗挽きコショウで味付け
7 耐熱皿に入れて、カットしたルブロションをのせる
8 200度のオーブンで15分ほど焼き色がつくまで焼く

先生曰く、ルブロションが味の決め手、ケチってはいけない、とのこと!

ルブロションは先生のところで購入し、ベーコンはこの間作ったばかりの自家製ベーコンだからきっとこれはかなり本場の家庭料理に近いはず・・・と勝手に妄想していますが。

 

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(写真を撮る間、文句も言わず行儀よく待ってくれている夫・・・笑 ありがたや)

見た目は・・やはりただのジャガイモのチーズグラタンです。

食べてみても確かにジャガイモのチーズグラタン。
しかしそうは言ってもやはりこの手のよくある料理とはなんだか違う!

もちろん想像していた味と同じような方向性の味ではあるのですが、思っていたより洗練されていて雑味があまりない、綺麗な味わい。
香りもルブロションの皮が軽く焦げた香りや、ルブロションそのものが加熱されて増した風味が食欲をそそります。

うーん、これはかなり癖になる味。

ジャガイモのチーズグラタン的な料理って個人的にはあまり興味がなかったのですが(だってだいたい同じような味だしカロリー高いし。)それはチーズや加工肉の文化がもともとあまりない日本で作られたそんなに美味しくないチーズやベーコンを使っていたからなのかな。

ネットで見てみると結構、カマンベールチーズで代用しているものも多い。

確かにルブロションなんてチーズ専門店にしか売ってないし、お高めだからしょうがないといえばしょうがない。(今回は1/4個で1200円くらい)

けれどこれはルブロションだからこの香り、この味わいなんだろうなあ。


合わせたワインはコートデュジュラ。

本当はヴァンドサヴォアを合わせたかったけど我が家になかったので。まあ比較的近くの山のワインだからいいか、と。雑で申し訳ない。

 

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銘柄 コートデュジュラ
品種 サヴァニャン(又の名をナチュレ)
生産者 ジャン・リュク・ムイヤール
生産年 2008


紹興酒シェリーのような産膜酵母由来と思われる香り。
豊かな酸味と石灰を思わせる引き締まったミネラルがあり、骨格がしっかりしている。
よく熟した桃を思わせるほんのり優しい果実味。
旨味もあり。

 

若干地方違いですが、結構あう組み合わせ!
チーズの濃厚さや個性、癖をこれまたやや癖のあるワインが綺麗に包み込んでバランスが取れている。

 

しかし、これを買ったショップで合わせる料理について質問したところ
「うーん、ザリガニですかねえ」と真顔で言われた笑!
た、確かに試験の時にそれ覚えたかもしれない・・・。
しかし普通の人がそれ聞いたらちょっとびっくりするよねえ・・。
私も一瞬びっくりしたわ笑

「ザリガニって・・売ってないですけどどうしたらいいですかね?」
と思わず聞いたら、カルディに売ってるようなロブスターソースなんかを勧められました。
なるほど。最初からそう言ってくれたらいい気もするけど。
まあ面白かったからいいや。


今回はザリガニ?試せなかったけど今度そうしてみることにします。