A Life with a glass of wine

慌ただしい毎日でも1杯のワインがあれば。人生を豊かにしてくれるワインと日々の記録。

日々のワイン記録 ヴィレクレッセ 2015 アンドレ・ボノーム

銘柄:ヴィレ・クレッセ
生産年:2015
生産地:フランス ブルゴーニュ地方 マコネ地区 
生産者:アンドレ・ボノーム

 

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外観 澄んでツヤ、輝きのある淡いイエロー
香り 青リンゴ、洋ナシ、白桃など核種
    MLF由来のヨーグルトのような香り
    石灰のようなミネラル感、白い小さな花や蜜のような香りもほんのり。
            樽香はほとんどなし

味わい 果実味豊かで酸とのバランスが良い。コクもある。後味はミネラルで引き締まり、バランス・まとまりがいい。余韻は中程度の長さ。
素直に美味しいワイン。
ブルゴーニュの白としてはかなりコストパフォーマンスが良いと思う。
家飲みワインとしてはとても優秀!! 
リピート決定。

山とワイン

山歩きが好きでワインが好きな私の小さな悩みは、好きなワインを山に持っていけないこと。

いや、持っていけないことはないけれど(ワイン用プラティパスもあるし)、ワインが苦手とする振動を歩いている時に思い切り与えてしまうのが嫌なのです。

せっかくお気に入りやいいワインを持っていっても味が落ちていたら悲しい。

そしてお気に入りや大切なワインであればあるほどグラスも重要、サーヴする温度も重要。リーデルのオー、持ってはいるけどかさばるし割れたらいやだし、さすがに山には持っていけない…。

そう思うとどうしても失礼ながら気持ちの入らないワインばかり持っていくことになります。それはそれでいいんだけどさ・・・。細かいこと気にすんなってことですよね。楽しく飲めれば良いのだ!

 

そんな解決しようがない悩みを持ちつつ、今年山小屋で購入して飲んだ記憶に残るワイン2種について備忘録。

 

一つ目は南八ヶ岳にある赤岳天望荘で飲んだ白ワイン。

イタリア・ウンブリア州Orvieto classico DOC、生産者はカステッラ・デラ・サラ。
赤岳天望荘はワインの品揃えが山小屋にしては多くて驚きました。小屋の隅にはエノテカの段ボールが置いてありました。ヘリで上げているんでしょうねえ。うーん、すごすぎる。しかもワイングラスまで置いてある!

オルヴィエートは世界一美しい丘上都市と言われることもある街。
昔、ローマからフィレンツェへ向かう鉄道の中からオルヴィエートの丘を眺めることができた(気がする・・)。

数年後、日本の標高2722m地点から夕暮れを眺めながらあのオルヴィエートの丘に想いを馳せることになるとはまったく思いもかけないこと。夕暮れも息を飲む美しさ、本当に贅沢なひと時でした。

 

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もう一つは赤岳山麓にある赤岳鉱泉
ここは運がいいとステーキが食べられる山小屋。
山小屋でステーキなんて出るところはないからほんとテンション上がります笑。
普通の山小屋はだいたいハンバーグやカレー、生姜焼き、などなど。変わったところでは石狩鍋なんてとこもあったけど、やはり食料の運搬や保管などを考えるとそんなメニューにならざるを得ない。生野菜なんて出ない(というか出せない)。食事を出していただけるだけでもありがたいこと。

しかし、しかーし、ここは生野菜とステーキが出るのです。
まだ標高低いからできることなのかな。
日頃の行いがいいのか(笑)、先日初訪問した時はステーキでした。

ワインは合わせて山小屋に置いてある井筒ワインの信州赤。メルロ主体。

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しかもこの後は偶然にもピアニストの方によるピアノコンサートまで!

山小屋でお風呂にも入れてワインとステーキ、コンサートと心にも胃袋にも大変贅沢な山旅となりました。
たまにはこんな山もいいね!

 

 

 

 

日々のワイン記録 オート・コート・ド・ニュイ ルージュ 2015  グロ・フレール・エ・スール

金曜の夜は何もなくてもなんとなくうきうきしてしまいます。

昨日の金曜夜は、1週間の自分の頑張りをねぎらうために何を飲みたいかなあ、とぼんやり考えていたら「ピノ・ノワール!」という心の叫び。
じゃあ何が食べたいのかなあ、と考えていたらこれまた「ハンバーグ!」

うーん、ハンバーグにピノ・ノワール・・・別に悪くはないんだろうけどベストマッチではないよねえ・・・ニューワールドのピノだったら悪くないかも・・

と逡巡しつつ、でもやっぱりハンバーグが食べたい!
というわけでいそいそとスーパーに材料を買いに。

そしてセラーを開けて物色したところ、目に留まったのはこちら。

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銘柄:ブルゴーニュ オート・コート・ド・ニュイ ルージュ
生産者:グロ フレール・エ・スール
生産年:2015年
産地:フランス ブルゴーニュ地方 コート・ド・ニュイ地区

 

2本買っておいたうちの1本。

以前ワインの先生に「2015年のブルゴーニュは絶対買いのグレートヴィンテージです!」と教えていただき買ったもの。オート・コート・ド・ニュイだけど。だって(もちろんものにはよるけど)村名とか1er Cruとか気軽に家飲みするには高いんだもん涙。

多分まだずっと置いておいたほうが美味しくなるんだろうけど、今どんなものかちょっと飲んでみたい・・・。

ハンバーグと合わせるのはどうかと思いつつ、このワインへの好奇心とハンバーグへの欲望に忠実に開けてみることに。

 

色調は中程度の紫がかったルビー。輝き、つやは十分あり、クリーンな若々しい印象。

香りは一瞬レーズンを思わせるほど完熟しきったブルーベリーやプラム、どちらかといえば黒系果実に近い。バニラや燻したような香り、甘草・シナモン・クローブなどスパイスの香り。ほんのりミントのような香りもあり。

飲んでみると瑞々しく、酸は豊かで、しっかりしているがシルキーなタンニン。ミネラルによる引き締め感もあり。辛口。

各要素ごとが突出し、まだ全体のまとまりがなく、バラバラな感じなのが惜しい(わかっていて開けちゃったのでワインに罪はないのです)。

けれどしっかり太陽を浴びたブドウで、複雑な香りと味わい。しばらく寝かせておくのが楽しみです。もう1本はしっかり封印しておくことにしました。忘れてうっかり飲んでしまわないようにしなければ・・・。

 

オート・コート・ド・ニュイは専門家の官能テストで認められたものだけが単なる「AOCブルゴーニュ」ではなく「AOCオート・コート・ド・ニュイ」として認められ、ブドウの収量制限も村名並み。
つまり「AOCブルゴーニュ」よりは質がいいことが多いということ。
あまり気を張りすぎずに美味しいブルゴーニュワインを探す時にはいいかもしれません。

 

しかしその夜、お風呂に浸かりながら今夜の夕食を振り返り
「やっぱりあれはハンバーグじゃなくて秋刀魚の赤ワイン焼きとか肝醤油焼き、マグロの漬けみたいなほうがよかったんじゃないか・・・」
などとモヤモヤしている自分に気がつく。

その時の一番食べたいものを食べ、飲みたいものを飲んだにもかかわらず、それでも未練がましく、くよくよと後悔する意気地のなさよ・・・。とほほ。

なかなか一球入魂のマリアージュへの道は遠いものです。

目の前の欲望に振り回されない強い心が必要か。

キャンティクラシコとトマトソース 

渋谷にある私の好きなワインバー。
 
先日、タイミングがあったので遅めの夕食をと伺いました。
なかなか行ける機会がないのでワクワク!
 
カウンター席に一人座り、いただいたのは鴨のコンフィとペンネアラビアータ。
合わせていただいたのはFèlsinaのキャンティクラシコ 2014。
思っていたより骨格がしっかりしているのは少しカベルネ・ソーヴィニヨンブレンドしてあるからか。(そこが惜しい!と店主はおっしゃっていましたが・・・。エレガントなワイン好きな私は同意!)
 

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けれど2014年なのでそれでも十分エレガントに仕上がっている。
トマトソースとのこの相性は本当に素晴らしい!
ワインの酸味とトマトソースの酸味も本当に良いバランス。
 
炭水化物控えめにしようと、いつもはパスタの類は一人の時は頼まないのですが、この時ばかりは頼んで良かった・・・と思いました。
 
そして骨つきの鴨肉を一生懸命ナイフとフォークで無心に食べていると、カウンターの隣の席に座っていらしたご夫婦に食べっぷりを褒められました。
見られていると思ってなかったからただただがっついてしまっていたけど・・(汗)
ああ、恥ずかしい。
 
けれどご夫婦からの「女性一人で夜こんな素敵なお店でで好きなものを食べる、ご褒美のような時間だね、豊かな人生だね」との言葉に・・・じーんとして、祝福を受けた気分になりました。
 
本当にそうですね。
素敵な空間で美味しい料理とワイン、お店の方やカウンターに座る他のお客さんたちとの会話、ゆったり流れる時間。思い出すだけで幸せ。
豊かな時間を持てたことに心から感謝です。
 
 

塩豚と白菜の酒鍋とリースリング

昨日は新宿御苑をお散歩してきました。
1日中新宿御苑を歩き回り、そのあとは伊勢丹のワイン売り場を小1時間うろうろ・・・。すっかり体が疲れてしまったところにクレマンとフィサンを試飲させてもらってちょっと元気になりました。

ああ、やっぱり泡とブルゴーニュが大好きです・・・。エネルギーチャージだわー。

 

そしてそうこうしているうちに、夕ご飯をどうしようかといつもの葛藤。

疲れてるとなかなか思いつかない、けれど適当なものでは嫌だ・・・。

「うーん、何かヘルシーなものが食べたい!でもやっぱり元気が出るからワインも飲みたい!」「けどあまり頑張って作る元気ないしなあ・・」「お惣菜いろいろ美味しそうだけど、並ぶのはまた疲れるし、高いしなあ・・かといってスーパーのお惣菜もなんか寂しい・・」

とごちゃごちゃ考えた挙句、最近購入した平野由希子さんの「ワインが美味しくなる季節のレシピ」から「塩豚と白菜の酒鍋」に決定。
塩を擦り込んでおいた豚バラと白菜、えのきと長ネギというシンプルな具材ながら、油で香りを出したニンニクと水を一滴も入れずお酒だけで蒸してしまうところがポイント。最後は粗挽き黒胡椒とともにいただきます。

これがほんっとうに美味しい!!
シンプルで沁みる・・・。

豚バラの甘さやこくと、お酒の旨味が凝縮されてとてもいい。黒胡椒の香りがまたいい。

これは大人の鍋だなあ。

今までは同じような具材でも昆布だしを使ったり、ポン酢で食べていたけど、なんだか水っぽくて(当たり前か)ポン酢味しかせず(これも当たり前か・・)ありきたりだなあ〜と思っていたので、これは嬉しい発見でした。
疲れて帰ってきても簡単にできるところがまた素晴らしい。

 

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(肝心の鍋の中身は撮り忘れました・・・並べ方も雑で撮り直したい〜汗 しかし自戒の意味も込めてあえて載せておきます。そのうちリベンジを、と誓う。)

 

合わせてカブとケッパーの和え物、近所の豆腐屋さんで買った寄せ豆腐にわさびと塩。

ここにドイツ、ラインガウのリースリングを合わせました。
オルグブロイヤーのベーシックラインであるソヴァージュ リースリング
シャープでキレのいい豊かな酸がレモンがわりになり、これまた鍋と合います。レモンや小さい白い花のような香り、石油香、豊かなミネラル感、フレッシュでクリーンな味わい。

 

シンプルだけど沁みるマリアージュ

 

やっぱりリースリングは和食に合わせやすく、汎用性が高い!
セラーに1本入っていると何かと助かりますね。

 

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ここ最近のマリアージュ3つ つらつらと覚え書き 

私的な記録として、ここ最近の記憶に残るマリアージュについてまとめておこうと思います。

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秋刀魚の塩焼きにすだちを絞ったものと小布施ワイナリーのソーヴィニヨンブラン。

酸味とわずかな苦味のマリアージュが絶妙。

日本ワイン経験が少ない私だけど、これが今まで一番の日本のソーヴィニヨンブラン。

和柑橘の香り、凝縮感。雑味が少なくクリーンな味わい。

これで1900円はコスパ良すぎ!

 

 

結婚記念日に訪問した「てんぷら深町」にてシャンパーニュとのマリアージュ

やっぱりこの組み合わせは最高!

シャンパーニュはオンリストされているDEUTZ Brut Classic NV。

フルーティでフレッシュ、丸みのあるな味わい。

もう・・・恍惚のひととき。

生うにのてんぷらにはもう少し熟成したシャンパーニュだと脳天直撃級のマリアージュだったのではないかとちょっと惜しい気もしたけれど・・・

まあ妄想で楽しむのもまた良し、と自分を慰める。

 

 

先日は手抜きしてお刺身サラダ、里芋の白ワイン蒸し、豆腐と舞茸のお味噌汁。

スーパーで買ってきたお刺身をレタスとスプラウトの上に乗せて白ごまを振って、黒酢ナンプラー、ごま油で作ったドレッシングをかける。

里芋の皮をむいて白ワインと塩、胡椒、オリーブオイルで蒸してレモンの皮とあさつきを乗せた里芋の白ワイン蒸し。

合わせたのはグリューナーフェルトリーナー(写真撮り忘れました)。

グリューナーフェルトリーナーの香りの特徴は白胡椒、というけれどあまり飲み慣れない私にはまだちょっとわかりにくい。どうやら私の鼻には白胡椒センサーがまだ立っていない様子。

むしろ青い香り、ライムの皮や青いレモンの皮、そして強いミネラル感が印象的。

酸は比較的穏やか。

気楽な和食とよく合いました。

グリューナーフェルトリーナーといえば、NYなどでは「Green Wine」と呼ばれているそう。白ワインというより青さを感じる緑ワイン、納得です。